ザンギエフが乱れ飛ぶ!アンガールズ田中がまさかの大勝&世界最強のプロゲーマー対決は激戦に

1月26日、幕張メッセで開催されたeSPORTS国際チャレンジカップのauブースにて、アンガールズの田中卓志さんが出演するネット番組『卓志ぃぃeeeee!』の公開生放送が行なわれた。田中さんが来場者とゲームで対戦するイベントで、観客・視聴者とともに大盛り上がりの1日となった。

また、27日には同ブースでプロゲーマー対決が開催。世界最強を決めるカプコンカップ2018の決勝の舞台で戦った板橋ザンギエフ選手とガチくん選手が再び相まみえることになった。

最初に26日のイベントの背景を説明したい。『卓志ぃぃeeeee!』はテレビ東京のバラエティ番組『有吉ぃぃeeeee!~そうだ!今からお前んチでゲームしない?』のスピンオフ企画だ。『有吉ぃぃeeeee!』は有吉弘行さんたちがゲームの中でも対戦要素に特化したeスポーツをプレイする番組で、2018年10月に放送開始して以来、出演者の「ガチプレイ」がたいへん人気を博している。

その出演者の1人に、アンガールズの田中卓志さんがいる。田中さんはゲームに対してとても真面目で、番組でどんなゲームをプレイすることになっても最低30時間は練習して臨むという。そこでスピンオフとして企画されたのが、田中さんを主役とするネット番組『卓志ぃぃeeeee!』である。

俺たちのザンギエフ祭、開幕

『卓志ぃぃeeeee!』は田中さんが真剣なプレイの合間に発する軽妙なコメントに対して、視聴者がチャットでツッコミや合いの手を入れられるのが好評。今回、番組のこうした人気を受けて公開生放送のイベントが行なわれることになった(生放送のアーカイブはこちらから)。

イベントのテーマは「俺たちのザンギエフ祭」。国内外で人気の格闘ゲーム『ストリートファイターV アーケードエディション』(ストV)に登場する筋骨隆々のキャラクター、ザンギエフだけを使用して遊ぶイベントだ。

左から司会・実況のアールさん、アンガールズの田中卓志さん、板橋ザンギエフ選手

『ストV』には何十体ものキャラクターがいるし、どんなプレイヤーにも自分の得意なキャラクターがある。にもかかわらず、あえてザンギエフに縛る――非常に特殊な状況である。しかし、実は田中さん自身がザンギエフ使い。『有吉ぃぃeeeee!』で『ストV』をプレイすることになったとき、ほかの出演者が使用するキャラクターと被らないようにと言われ、ザンギエフを選んだという。

そんな田中さんが会場の観客から挑戦者を求め、対戦する。もちろん挑戦者もザンギエフしか使用できない

そしてゲストには、このザンギエフを愛してやまないプロゲーマーの板橋ザンギエフ選手が登場。20年以上前から自分のプレイヤーネームにしてしまうほどなのだから、その愛情の深さは常人には計り知れない。「俺たちのザンギエフ祭」では、超新参のザンギエフ使いと最古参のザンギエフ使いが邂逅することになったのだった。

ちなみに、板橋ザンギエフ選手はプロゲーミングチームのDetonatioN Gamingに所属しており、同チームにはauがスポンサーとして協賛している。今回の会場がauブースとあれば、これ以上の人選はないだろう。また、ブースでは10Gbpsの回線速度を有する「auひかり10G」が活用された。一瞬のコマンド入力の遅れが生死を分かつ格闘ゲームにとって心強い味方である。

10Gbpsの回線でゲームができるコーナーもあった

プロを驚かせ、挑戦者を圧倒した田中さんの実力

まず前哨戦として、板橋ザンギエフ選手と田中さんのエキシビションマッチが行なわれた。相手がプロゲーマーとあって田中さんの勝ち目は薄そうだったが、初戦が始まって数秒、いきなり田中さんがザンギエフの代名詞であるスクリューパイルドライバーを決めて会場がどよめいた。

ところが、これで板橋ザンギエフ選手に火がついた。連続してスクリューパイルドライバーで田中さんを攻め続け、とどめもスクリューパイルドライバー。たった1戦でこれほどザンギエフが空を飛ぶ試合も珍しい。

必殺技でとどめを刺される田中さんのザンギエフ

だが、田中さんはリベンジマッチを切望。そのうえ「最初5秒間動かないでほしい」とハンデを求め、板橋ザンギエフ選手が余裕綽々でこれに応じた。格闘ゲームで最初の5秒間何もしないというのは、ほとんど相手に勝ちを譲るようなものだ。板橋ザンギエフ選手は第1ラウンドこそ善戦したが落としてしまい、第2ラウンドでは田中さん相手にまったくダメージを与えることができずパーフェクト負けを喫してしまった。

これには板橋ザンギエフ選手も田中さんの実力を認めざるをえず、「勢いにのると強い」と評して結果は1-1の引き分けとなった。

その後、会場から挑戦者を募って田中さんとの対戦が行なわれた。ここでも田中さんは練習の成果を発揮して挑戦者4人を連続してKO。できすぎの成績に、数々の猛者を見てきた司会・実況のアールさんも驚きを隠せない。そこで急遽、普段からザンギエフを使用している人を選出することに。さすがに使い慣れていることもあり、5人目にして挑戦者が勝利を収めた。

画面にはザンギエフしか登場しない

しかし、田中さんは6人目となる最後の挑戦者をも退けてしまった。「自分が怖い」という田中さんの言葉どおり、誰も――本人でさえこの結果を予想していなかったようだ。

もともと田中さんがしっかり練習して番組に臨んでいたことは知られていたが、今回のイベントを通してその「ガチさ」が改めて知られることになったのではないだろうか。

「俺たちのザンギエフ祭」終了後、板橋ザンギエフ選手はブースに残り、引き続き「プロゲーマーとガチンコ対決!VS 板橋ザンギエフ」を開催(27日にも実施された)。来場者がプロゲーマーに挑戦できる、いわゆる組み手イベントだ。幸いザンギエフ縛りではないので挑戦者は得意なキャラクターを使用でき、試合環境としても「auひかり10G」が使われていたため、快適にプレイできたのではないだろうか。

しかし、それは板橋ザンギエフ選手にしても同じ。回線に不安のないプロゲーマーのコマンド入力はまるで機械のように正確無比で、挑戦者を寄せつけない。板橋ザンギエフ選手を破る強者もいたが、公式世界大会「Capcom Cup 2018」準優勝の実力はさすがのものだった。

格闘ゲームは男性プレイヤーが多いが、女性プレイヤーも数名が参加していた

世界王者の座を懸けて争った2人が再び拳をぶつけ合う

翌日のauブースでは、田中さんと熱い勝負を繰り広げた板橋ザンギエフ選手と、現在世界最強プレイヤーの1人と言っていいガチくん選手の決闘が開催された(試合のアーカイブはこちらから)。ゲームはもちろん『ストV』。ガチくん選手は機動力の高いラシードというキャラクターを使用している。

実はこの2人、昨年12月に開催された世界王者を決定するカプコンカップ2018の決勝戦で戦ったばかり。20年近く最前線で活躍し続けてきた板橋ザンギエフ選手と、近年一気に名を馳せ多くの大会で好成績を残しているガチくん選手、そのどちらもが最強の名を冠してもおかしくない戦いだったが、軍配はガチくん選手に上がった。

『ストV』をプレイする多くのプレイヤーが憧れる舞台で、しかもあと一歩のところで敗北してしまったことを、板橋ザンギエフ選手は心から悔しく思っていたことだろう。今回の舞台を通して、約1か月で自身とガチくん選手の間がどれくらい埋まったのかを知りたかったはずだ。

板橋ザンギエフ選手(左)といえば試合前のメモチェック、ガチくん選手(右)も集中している

auブースには2人の試合を目の当たりにすべく、大勢のファンが駆けつけた。これは単なる再戦というよりも、真にどちらが格上なのかを決める、ファンからすれば見逃してはいけない1戦である。

なぜなら、今回は格闘ゲーマーが格付けを行なううえで最も普遍的に認められている試合形式、10本先取が採用されているからだ。多くの大会ではこれより試合数が少ないため、そのときの勢いや偶然が味方をすることもある。だが、10本先取は両者の底力のみがそこに浮き出る。

初戦はガチくん選手が押さえた。かと思うと、あっという間に5連勝。板橋ザンギエフ選手も防戦一方ではなく、あと少しのところまで追い込んでいるのだが、最後の1発がなかなか届かない。だが、ようやく1本を取り、その後3連勝もあって4-6の状況に。

膝にアーケードコントローラーを置くのが多くの格闘ゲーマーの戦闘スタイルだ

ガチくん選手はここからがさらに強かった。板橋ザンギエフ選手の有利を覆しながらじわりと差を広げ、気づけば4-9のリーチ。最後も板橋ザンギエフ選手が第1ラウンドを取りながら、ガチくん選手がラウンドを連取して勝利を決めた。

ガチくん選手は「いつもニコニコしているザンギさんの顔を曇らせられた」と用意していた戦術がハマったことに上機嫌。対する板橋ザンギエフ選手は「初めに5連敗して鉄の味がした。明日からまた練習していきたい」と悔しさを滲ませながらも、まったく衰えないモチベーションを見せつけた。

観客はもちろん、2人にとっても充実の時間となったようだ

さて、eSPORTS国際チャレンジカップのauブースで開催されたイベントを紹介してきた。今後こうしたゲームイベントはますます増えていくはず。皆さんも対戦ゲームをプレイしたり、イベントに参加したり、あるいはプロゲーマーの試合を観戦したりしてみてはいかがだろうか。