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海外で使える通信手段まとめ|旅行・出張から緊急時・圏外対策まで用途別に徹底比較

公開日:2026/10/30

海外に出る前に多くの方が気にするのが、「現地でスマートフォンは使えるのか」「もしものとき連絡が取れるのか」という点でしょう。

 

現地でスマートフォンを使うには、「au海外放題などの国際ローミング」「eSIM・現地SIM」「Wi-Fiルーターレンタル」「フリーWi-Fi」という4つの選択肢があります。

なお、昨今、山岳地帯や砂漠、船上のほか、災害で通信網が止まった場面の選択肢として現実味を帯びてきたのが衛星ダイレクト通信です。au Starlink Directなどがそれにあたり、対応するスマートフォンがそのまま衛星とつながり、専用機器を持ち歩かなくても、渡航先で使用可能となります。

 

この記事では、海外で使える5つの通信手段の詳細を解説のうえ、用途別の選び方や緊急時の備えをまとめました。海外に出かける前にぜひご活用ください。

  • 本記事の内容は2026年7月31日時点の公開情報に基づきます。対応国・料金・提供条件は変更される場合があるため、渡航前に各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。

海外で使える通信手段は5つ

海外でスマートフォンやインターネットを使う手段は、「au海外放題などの国際ローミング」「eSIM・現地SIM」「Wi-Fiルーターレンタル」「フリーWi-Fi」そして「衛星ダイレクト通信」の大きく5つです。

 

普段の旅行や出張であれば国際ローミングかeSIM・現地SIMを利用しようと思う方が多いのではないでしょうか。ただし、電波が届かない場所や緊急時への備えまで考えるなら衛星ダイレクト通信を検討したいところです。

 

以下に手段別に対応サービスをまとめました。

手段別サービス状況

  • 国際ローミングは「au海外放題」サービスで比較

通信手段

利便性

通信費

インターネット

圏外

国際ローミング(au海外放題)

〇

いつものスマホのまま、アプリで事前予約すれば現地到着後に使い始められる


また、テザリング対応で、同行者やPC・タブレットとも共有しやすい

〇

au海外放題の場合、auの対象料金プランなら月15日分無料。料金プラン対象外でも定額で使える

〇

いつものスマホでそのままデータ通信を使いやすい

△

基本、現地の携帯電話網の圏外では利用できないが、au Starlink Directで使える可能性がある

eSIM・現地SIM

△

購入・開通設定・SIM切り替えなどの事前準備が必要

テザリングはプラン・端末設定による

〇

長期滞在では費用を抑えやすい

〇

現地回線で安定して使いやすい

×

現地回線の圏外では利用できない

Wi-Fiルーターレンタル

〇

家族・グループで共有しやすい。予約・受け取り・返却・充電管理が必要

△

人数で割れば抑えやすい

〇

複数端末で使いやすい

×

ルーターが圏外の場所では利用できない

フリーWi-Fi

×

接続先があればすぐ使えるが、ログインや安全性の確認が必要

〇

無料で使える

△

スポット内でのみ利用可能

×

Wi-Fiスポット外では利用できない

衛星ダイレクト通信(au Starlink Direct)

△

いつものスマホのまま利用可能(対応機種・対応エリア・事前設定の確認が必要)

△

追加料金なし

※条件あり

△

利用サービスに制限がある

〇

圏外で、空が見える場所なら利用できる可能性がある

5つは「どこで使えるか」が根本的に違う

5つの手段は、料金や手続きの違いに目が行きがちですが、選ぶうえで最も重要なのは「どこで使えるか」です。

 

国際ローミング、eSIM・現地SIM、Wi-Fiルーターレンタルは、いずれも現地の携帯電話網を使う手段です。したがって、現地の基地局が届いていない場所では使えなくなります。フリーWi-Fiにいたっては、Wi-Fiスポットのなかでしか使えません。

 

これに対して衛星ダイレクト通信(au Starlink Directなど)は、地上の設備に依存せず上空の衛星と直接つながります。空が見えていれば、山でも海でも通信できるという点が決定的な違いです。

つまり衛星ダイレクト通信(au Starlink Directなど)とその他4つの手段は、根本的な役割が異なります。地上の通信手段は日常利用に、衛星ダイレクト通信(au Starlink Directなど)は圏外や緊急時の保険と考えておきましょう。

国際ローミング:いつものスマートフォンと電話番号をそのまま使える

国際ローミングの仕組みとメリット

国際ローミングとは、日本で契約している携帯電話会社を通じて渡航先の現地回線を利用する仕組みです。SIMの差し替えも機器のレンタルも不要で、いつものスマートフォンと電話番号をそのまま海外で使えます。

 

現地に到着してデータローミングをオンにするだけで利用でき、日本の電話番号で通話やSMSを受けられる点がメリットです。クレジットカード会社からの連絡や、SMSで届く二段階認証コードを受け取れる点は、実際に困りやすい場面で助かるでしょう。

au海外放題なら、海外でもいつものスマホでデータ通信を使いやすい

auの海外データローミングサービス「au海外放題」は、レンタルWi-Fiや現地SIMを用意しなくても、いつものスマートフォンをそのまま海外で使える点が大きなメリットです。また、対象の国・地域ではデータ容量無制限で使えるため、地図アプリでの移動、レストラン検索、翻訳、SNS投稿、家族や友人との連絡まで、海外でも日本にいるときに近い感覚でスマートフォンを利用できます。

<au海外放題の主なメリット>

  • 170以上の国・地域に対応し、人気の渡航先でもつながりやすい
  • レンタルWi-Fiや現地SIMの準備が不要で、いつものスマートフォンだけで完結する
  • 対象エリアではデータ容量を気にせず使えるため、地図・翻訳・SNSなどを利用しやすい
  • テザリングにも対応しており、家族や同行者、PC・タブレットとのシェアにも使える
  • 利用者限定のクーポンや特典を活用することで、移動・観光・食事などをお得に楽しめる

料金面でも、auの対象料金プランなら毎月15日分まで無料で利用できます。対象外の料金プランやUQ mobileをお使いの方でも、800円/日〜の定額で使えるため、高額請求が不安な方にも安心です。詳細な料金や対象国・地域は、au公式サイトの「au海外放題」ページで確認できます。

ただし、au海外放題も現地の携帯電話網を利用するサービスのため、現地の基地局が届かない圏外エリアでは通信できません。圏外での連絡手段までカバーしたい場合は、後述する衛星ダイレクト通信「au Starlink Direct」が補完役になります。

eSIM・現地SIM・Wi-Fiルーターレンタル:コストと人数で選ぶ

eSIM・現地SIMが向いている人

eSIMは物理的なSIMカードの差し替えが不要で、アプリやWebから購入してプロファイルを設定するだけで、現地到着後すぐに使える通信手段です。現地SIMを含め、通信費を安く抑えられるため、1ヵ月以上の長期滞在や渡航頻度の高い人に向いています。

 

ただしeSIM対応機種であることが前提となるほか、データ専用プランでは日本の電話番号での通話やSMS受信ができません。二段階認証をSMSで受け取っている場合は、日本の回線を待受用に残すデュアルSIM運用が現実的です。

Wi-FiルーターレンタルとフリーWi-Fiの使いどころ

Wi-Fiルーターレンタルは1台借りるだけで複数の端末を接続できる点がメリットです。家族旅行やグループ旅行でシェアすれば、1人あたりのコストを抑えられます。一方で、受け取りや返却の手間、ルーター本体を充電し持ち歩く負担があります。

 

フリーWi-Fiは無料で使える点がメリットですが、Wi-Fiスポットでしか使えず、セキュリティ面のリスクもあります。ほかの手段の補助として利用するのが現実的です。

衛星ダイレクト通信:圏外や緊急時に備える第5の選択肢

スマートフォンがそのまま衛星につながる時代へ

衛星ダイレクト通信は、携帯電話の基地局が届かない山間部・海上・災害時でも、人工衛星を経由して通信できる手段です。

 

かつては専用の衛星電話やアンテナが必要でしたが、近年は特別な機器を使わず、いつものスマートフォンがそのまま衛星と直接つながるサービスが登場しています。

 

日本国内では、auの「au Starlink Direct」が2025年4月に国内で初めて提供を開始し、2026年4月には「SoftBank Starlink Direct」と「docomo Starlink Direct」が続いています。衛星ダイレクト通信は、対応スマートフォンであれば、圏外エリアでも衛星経由でテキストメッセージの送受信や位置情報の共有が可能です。

海外でもau Starlink Directは使える

<au Starlink Directの海外利用の要点>

  • 申し込み不要・当面の間は料金無料
  • 渡航前の手続き不要
  • 対応機種であること(国内利用と海外利用で対応機種が異なる場合あり)
  • 対応エリアはアメリカ(本土・ハワイ・一部アラスカ・プエルトリコ)、カナダ(北緯58度以南)、フィリピン、ニュージーランド、オーストラリア

なお、対応エリアについては今後も順次拡大予定です。

 

渡航前にやっておくことは2つだけです。一つはOS・ソフトウェアを最新版にアップデートしておくこと。もう一つがデータローミングのスイッチをオンにしておくことです。アップデートは通信できる場所でしか行えないため、出発前に済ませておきましょう。

 

現地では、携帯電話のエリア外で空が見える場所に出れば、メッセージの送受信や対応アプリのデータ通信が利用できます。海外での提供条件は日本国内と一部異なるため、渡航先が対象かどうかは公式サイトで確認しておきましょう。

 

なお、圏外から緊急通報受理機関へSOSを送れる「au Starlink Direct SOS」は日本国内専用で、海外では利用できません。海外での緊急時は、後述する現地の緊急通報番号や大使館・領事館への連絡が基本になります。

海外で衛星通信を使う際の規制・注意点

国・地域によって、衛星通信機器の持ち込みや使用が法律で規制・禁止されている場合があります。入国時に没収されたり、罰則の対象になったりする国も存在するため、海外で衛星通信を使う場合は、事前に調べておきましょう。

 

また、サービス側の提供国が限られているため、契約プランが渡航先を対象にしているか、事前の確認も必須です。上空が開けた場所でなければつながらないため、屋内、密林、深い谷、高層ビルの谷間などに行く予定がある方は、覚えておきましょう。

海外で緊急時に連絡を取る方法

緊急通報番号は、圏外やSIMなしでも発信できる場合がある

意外と知られていませんが、アメリカの911、ヨーロッパの112など、国や地域によっては、SIMカードが入っていないスマートフォンや、契約外の通信事業者の電波しか届いていない状態でも、緊急通報番号への発信だけは可能な仕組みが標準化されています。

 

つまり、自分の回線が圏外表示でも、周囲に別の事業者の電波があれば通報できる可能性があるということです。渡航前に目的国の緊急通報番号を控えておき、万が一のときは、まず現地の緊急通報番号へのダイヤルを試してみるとよいでしょう。

渡航前に備えておきたい連絡手段と安全情報サービス

ここでは通信手段以外にも渡航前に備えておきたい連絡手段やサービスを紹介します。

外務省の「たびレジ」

「たびレジ」に登録しておくと、現地で災害やテロが発生した際、日本語の安全情報がメールで届きます。大使館・領事館による安否確認もスムーズになるため覚えておきましょう。3ヵ月未満の渡航が対象で、登録は無料です。

大使館・領事館の連絡先の保存

もしものときに備えて、大使館・領事館の連絡先を保存しておきましょう。インターネットが使えない状態になってからでは連絡先を調べることができません。電話帳に登録するか、スクリーンショットで保存しておき、通信手段の有無にかかわらず確認できる状態にすることが大切です。

シーン別おすすめの組み合わせと渡航前チェックリスト

旅行スタイル別の主要通信手段

旅行スタイル

主要通信手段

そのほかの備え

3~5日の短期旅行・出張

国際ローミング

ホテルのWi-Fi、たびレジ登録

1ヵ月以上の長期滞在

eSIM・現地SIM

日本の回線を待受用に残す、フリーWi-Fiの併用

家族・グループ旅行

Wi-Fiルーターレンタル

各自のローミング(はぐれた場合に備えて)

登山・キャンプ・離島を含む行程

国際ローミング+衛星ダイレクト通信

オフライン地図、モバイルバッテリー

アメリカ・カナダへの渡航

国際ローミング

au Starlink Direct(申し込み不要・当面無料)

短期間の旅行ならau海外放題などの国際ローミングで十分で、追加の機材や設定はほぼ不要です。長期滞在の場合は、eSIM・現地SIMを主軸にフリーWi-Fiを併用するのがコストパフォーマンスに優れています。圏外リスクのある行程を含むなら、国際ローミングに加えて衛星ダイレクト通信を備えておくと安心です。

渡航前チェックリスト

出発前に、次の項目を済ませておきましょう。

  • ローミング定額プランの加入状況と、渡航先が対象国かどうかの確認
  • データローミング設定の確認(衛星ダイレクト通信を使う場合はオンにしておきます)
  • アプリの自動更新とバックグラウンド通信のオフ
  • OS・アプリのアップデート(現地では実行できません)
  • 「たびレジ」への登録と、現地の緊急通報番号・大使館・領事館の連絡先を保存
  • オフライン地図の保存
  • 衛星通信を使う予定がある場合は、渡航先の規制とサービス提供国の確認

上記を出発前に済ませておけば、現地で通信トラブルに慌てるリスクを大きく減らせます。

まとめ

海外の通信手段に関するよくある質問

au Starlink Directは海外でも追加料金がかかりますか?

当面の間、申し込み不要・料金無料で利用できます。ただし対応機種であることが前提です。渡航前にOS・ソフトウェアを最新版へアップデートし、データローミングのスイッチをオンにしておいてください。無料期間の終了時期は別途案内とされているため、渡航前に公式サイトで最新の条件をご確認ください。

海外でもau Starlink Direct SOSは使えますか?

使えません。SOSセンターを介して緊急通報受理機関へ通報を代行する「au Starlink Direct SOS」は日本国内専用のサービスです。海外での緊急時は、現地の緊急通報番号への発信や、大使館・領事館への連絡が基本となります。衛星経由でのメッセージ送受信は海外の対応国でも利用できるため、家族や同行者への連絡には使用可能です。

iPhoneだけで海外でも衛星通信は使えますか?

iPhone 14以降には衛星経由の緊急SOS機能が搭載されており、追加機材なしで救助要請や位置情報の送信が可能です。ただし、衛星経由のメッセージ機能に対応している国はまだ限られており、日本を含む一部の国のみです。そのため、渡航先が対応しているかを事前に確認しておきましょう。対応国以外への渡航や、より確実な備えが必要な場合は、キャリアの衛星ダイレクト通信サービスや衛星メッセンジャーの併用を検討してください。

データローミングをオフにしたまま海外で通信できますか?

データローミングをオフにすると現地のモバイル回線でのデータ通信はできなくなりますが、Wi-Fi接続やeSIMの現地回線であれば通信が可能です。高額請求を避けたい場合は、定額プランを確認するまでオフにしておくと安全です。また、オフのままでも、多くの国では緊急通報番号への発信は可能です。なお、au Starlink Directを海外で使う場合はデータローミングをオンにする必要があります。

どの国でも衛星通信は使えますか?

使えません。サービスごとに提供国が決まっているほか、国や地域によっては衛星通信機器の持ち込みや使用が法律で規制・禁止されている場合があります。渡航前に目的国の規制と、利用するサービスの対応国を必ず確認してください。

  • 表記の金額は特に記載のある場合を除きすべて税込です。