2020 SUPER GT REPORT 第8戦 富士スピードウェイ

2020 SUPER GT REPORT
第8戦 富士スピードウェイ < 予選 >

2020年11月28日(土) 来場者:未発表  
天候:晴れ時々曇り

SUPER GTシリーズは再び富士スピードウエイに戦いの場を移して最終戦を迎えた。開幕戦、第2戦の富士連戦で連続して2位を獲得し、素晴らしいシーズンスタートを切ったTGR TEAM au TOM'S36号車は、ランキングトップから6点差のランキング8位。史上稀な僅差のチャンピオン争いの中では、この最終戦の成績で十分にチャンピオン獲得が可能だ。Q1でランキングトップのチームメイト37号車に続いて2番手となり、好調な滑り出しを見せた。そしてQ2では3番手。ポールポジションを獲得した37号車から0.5秒差となっているが、決勝へ向けての戦略を立てており、3番手のグリッドから優勝とチャンピオンを目指す。

  • ・ サッシャ・フェネストラズがQ1を担当した。
  • ・ 今回の低い路面温度に対応したタイヤの中でソフト目のものを選択して予選に臨んだ。
  • ・ Q1では0.068秒差で37号車に続いて2番手。
  • ・ 気温路面ともに低くなるQ2の状況では、ポールポジション獲得が大いに期待された。
  • ・ 関口雄飛がQ2を担当した。
  • ・ コースコンディションは、予想していたほどにタイヤ選択においてアドバンテージとはならなかった。
  • ・ アタックラップで関口は100Rコーナーでほんの僅かにミス、それがタイムロスとなってしまった。
Driver Car No. Qualifying 1 Qualifying 2
関口 雄飛 36 P2
  1. 1’26.790
P3
  1. 1’26.841
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
晴れ時々曇り / ドライ 12℃〜13℃ / 16℃〜17℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「順調にセットアップを進めることができたと思います。タイヤの選択もうまく行ったと思うのですが、自分がQ2でミスをしてしまったことで3番手という結果になってしまいました。走り出しで少しアンダーステアーが出ていたのですが、タイヤが温まってくれたらそれが出なくなった。マシンが良かったので、1コーナーでもAコーナーでもアンダーステアーは出ず、良い勢いで100Rに進入してかなり奥まで攻めたら、入り口では良かったのですけれど、出口でアンダーステアーが出てタイムロスしてしまった。一度アンダーステアーが出ると回復するまで時間がかかるのでロスしてしまった。それがなかったら少なくとも2番手は行けたかな。明日はもっと気温が下がるらしいですが、走ってみないと何とも言えないですね。でも、チャンピオンの可能性はあるので頑張ります。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「Q1を担当して、ストレートスピードが伸びないという悩みがありましたけれど、問題はストレートスピードだけだったので、大きな問題ではなかったと思う。そして2番手のタイムが出せたので良かった。何よりちゃんとQ1を突破できた。グリッドの順位を決めるのはQ2だからそれを果たすのは重要だった。雄飛にバトンタッチしてアンダーステアーが出てしまったと聞いたので、Q2で状況が変わってしまったようだ。そして3番手のグリッドからスタートできるのだから優勝のチャンスはある。しかし、37号車の方が良い位置であることは当たり前だ。決勝日はコンディションがより寒くなるということなので、我々にアドバンテージがあるのだと思う。チャンピオンを獲得するためには勝たなければならない。チャンスは十分にある。GT500で最初のシーズンでチャンピオンを争えるなんてとてもハッピーだ。だからこそベストを尽くしてレースで良い結果を出して、その上チャンピオンを獲得できたら最高だ。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「37号車に約コンマ5秒の差をつけられたのは、一つはタイヤチョイスの違いです。こちらは、柔らかめのタイヤをチョイスしたのですが、37号車がチョイスした硬めのタイヤの方がしっかりと熱が入ればグリップが高い。そして今日のコンディションでは、硬めに分があったのかなと思います。週末には寒気が訪れるという情報でしたから、路面温度を予測してタイヤチョイスをしました。その判断は間違っていなかったです。もう少し路面温度が下がっていたら、こちらがポールを獲得できた可能性は高かったです。また、Q2のアタックでは関口選手にワンミスがあったみたいでタイムを伸ばせなかったようです。決勝は、今日よりも気温が下がる予想ですから、こちらには有利になって来ます。前にいる39号車が同じタイヤをチョイスしているという情報なので、まずは39号車との勝負で前に出ることが重要ですね。そして、37号車との争いですかね。」

東條 力 チーフエンジニア

「36号車も順調に予選までセットアップを進められたと思います。タイヤチョイスの差はありますが、それよりもアタックラップでちょっとしたミスがあったようです。36号車はソフト目のチョイスとなりましたが、今日のコンディションはソフトでもハードでもちょうどクロスポイントとなるコンディションでしたから、どちらのタイヤが正解だったか判断するのは難しい。最終的な判断はドライバーの好みですね。決勝日はもっと寒くなるという予報ですから、36号車のソフトタイヤにアドバンテージがあるでしょう。しかし、走って見ないことにはわからない部分があります。」

伊藤 大輔 36号車監督

「走り出しから順調に来ていました。経験をしたことのない低い路面温度に対して慎重にタイヤのチョイスをしました。我々はソフト目のタイヤをチョイスして、その判断は間違っていなかったと思います。しかし、他のトヨタ勢の中には異なるタイヤチョイスをしているチームがある。37号車も結果的に我々とは違うハード目となった。どちらのタイヤ選択が正しいかはレースしてみないと分からない。決勝に向けてのロングランのペースも安定していた。予選の一発の速さはどうかという点では、ここ数戦ちょっとセッティングを修正し過ぎたかなというところもあったので、今回は注意して進めています。そしてQ2のアタックでは、100Rでタイムロスしてしまっています。走行後のデータを見るとかなり高いスピードで進入して行っていますから、その周でアンダーステアーが出ていなかったらかなり良いタイムが出ていたかもしれませんね。前のAコーナーをかなりのハイペースでクリアできていますから、欲も出たと思います。決勝はチャンピオン云々の前に、きっちりとレースしてフィニッシュすることを第一に考えて戦います。」

舘 信秀 総監督

「できれば、フロントローに2台のマシンを並べたかった。でも、今回もGR Supraが上位を占めることができた。やはり富士ではSupraが速い。ミスがあって37号車とラップタイム差が出たようだけれど、それがなかったら面白い状況となっていたかも知れない。意外とホンダさんのタイムが伸びてこなかったけれど、それがどうしてだったのかがちょっと不気味ではある。36号車が一つポジションを上げられれば、TOM'Sの1-2だから、それを見られたら最高だ。そしていずれかがチャンピオンを獲得できれば、なお最高だ。」

2020 SUPER GT REPORT
第8戦 富士スピードウェイ < 決勝 >

2020年11月29日(日)  来場者 : 未発表  
天候 : 曇り

決勝日は朝から雲が垂れ込めて、気温は10度に満たない、完全に冬の様相を呈していた。3周のフォーメーションラップの後にスタートが切られた。6番手スタートのGT-R23号車が一気にトップを奪い、TGR TEAM au TOM'S36号車は4番手となり、前をゆくGR Supra39号車を追った。4周目に3番手に順位アップした際、39号車と接触するも11周目にはチームメイトの37号車に続いて2位となり、TOM'Sチームの1-2体制となった。追い上げてきたNSX-GT100号車との2位、3位争いの最中、GR Supra14号車と接触、100号車に先行を許してしまった。3位でフィニッシュし、シリーズランキングは4位となった。

  • ・ サッシャ・フェネストラズがスタートドライバーを担当した。
  • ・ 4周目の第3セクターで前を行く39号車のインをさして順位アップ。
      その際に接触したが大きなダメージはなく、走行を続けられた。
  • ・ 11周目にペースダウンしてきた23号車をパスしてTOM'Sの1-2体制となった。
  • ・ 序盤に順位アップしてきた100号車が3位へ。ピットイン前と後にこの100号車との順位争いがあった。
      その最中、タイヤ無交換作戦で先行していた14号車をパスした際に接触されてしまった。これに乗じて100号車は、2位へ。
  • ・ 終盤トップから15秒差、100号車から5秒ほどの差でゴールを目指した。
  • ・ 最終周、最終コーナーまでトップを走行していた37号車がスローダウンし、チームメイトに続いて3位でフィニッシュ。
      最終戦を終え、11ポイントを加算しランキング4位となった。
Driver Car No. Race Result / Fastest Lap
関口 雄飛 36 P3
  1. 1’29.909
  2. 1’29.380
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 8℃ / 12℃〜13℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「決勝直前のウォームアップ走行の感触がめちゃくちゃ良くて、ロングランの調子も良かったので、これだったら勝てるという自信がすごくありましたね。しかし、サッシャからバトンタッチしてコースインしたら、状況はちょっと変わっていて、37号車と100号車に離されて全然追いつけなかったですね。 3位でフィニッシュしましたが、前の2台に差を開けられてしまい、勝てると思って臨んでいただけに悔しさが残るレースになりました。昨シーズンよりも上位の、ランキング4位で終えることができたのは、シーズンの序盤で2位、2位、3位という結果を残せたことが大きかったと思います。最終戦までチャンピオンの可能性を維持しながら戦ったのですが、最後で勝てなかった。来シーズンは、今シーズンの経験を十分に生かして、より上位で戦って、チャンピオンを獲得したいです。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「レース序盤は苦しい展開だった。GT-Rの23号車のタイヤの温まりがすごく早くて、1周目で一気にパスされてしまった。しかしその後、23号車はペースダウンして抜き返すことができた。タイヤが温まらない状態では摩耗が進んでしまうので、それをケアしながら走行するのは少し難しかった。タイヤに熱が入ってくれればペースアップできたし、37号車に続いて2位へ上がることができたので、自分のスティントはまずまず良かったのではないかと思う。雄飛が乗り込んでからもペースは良かったと思う。しかし、NSX-GT100号車の後半ペースは速かった。抜き返すことはちょっと無理だった。今シーズンGT500でこれほど素晴らしい環境の中で戦えたことに感謝している。できることなら来シーズンも同じ環境でレースができたら最高だと思う。そしてチャンピオン獲得に再びチャレンジしたい。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「予想通り、予選日よりも寒くなって我々のタイヤチョイスが有利となったわけですけれど、予定されていた2周のフォーメーションラップが3周に変更されて、硬めのタイヤで出走しているチームに対してのアドバンテージが少なくなってしまった。2周のフォーメーションでスタートが切られていたのなら展開は違っていたでしょうね。ソフトもハードも温まってしまえば、パフォーマンスに差はなかったので、やはりスタート直後に前に出られなかったのは残念でしたね。レースのペースも悪くはなかったと思いますが、展開を変えられなかったのが大きいですね。2度の接触でボディに多少破損した箇所はありましたが、それが走行に大きく影響を及ぼすことはなかったようです。もちろんガレージに帰ってデータをチェックすれば、多少のダウンフォースの減少などあると思います。終わってみれば3位。ランキングは4位。ひとことで言えば残念です。」

東條 力 チーフエンジニア

「レースの序盤で2位に上がることはできたし、36号車の決勝は上出来だったと判断していますが、前の2台のペースには追いつけなかった。特にミスもなかったし、戦略も問題なかったと思います。違うのはタイヤ選択だけでしたね。タイヤが温まった後のパフォーマンスではハード目のタイヤの方が良かったですね。3位でフィニッシュできたこと、ランキング4位で終えられたことは来シーズンに繋がると思います。」

伊藤 大輔 36号車監督

「勝つことができず、タイトルを獲ることができなかったですが、振り返れば良いレースができたかなと判断しています。サッシャの39号車、雄飛の14号車との接触がありましたが、14号車との時に100号車に先行を許してしまった。あそこで2位をキープできていれば、その後の展開は違っていたし、勝てなかったとしてもTOM'Sチームとして37号車のチャンピオン獲得の援護ができたのかなという思いもあります。二人のドライバーのペースは決して悪くなかったのですが、前の2台が要所要所でペースアップした時について行くことができなかった。3位フィニッシュ、ランキング4位。シリーズ序盤は良かったですが、その後ノーポイントのレースがあった。やはり毎戦ポイントゲットして最終戦を迎えることが重要です。雄飛はTOM'S2年目、サッシャは初年度ということと、エンジニアとスタッフも新たに加わり、多くを学んだ年でありました。これらを来シーズンに繋げられたら良いと思います。」

舘 信秀 総監督

「36号車にとっては良いレースだったのだと思いますよ。ミスもなく、一時はTOM'Sの1-2体制を見せてくれた。やはり決勝でホンダさんがペースアップして来て、特に100号車のペースアップはすごかった。一度抜かれてからは36号車も離されてしまった。まあ、雄飛とサッシャの新コンビでここまで戦えたことは評価したい。そして、コロナ禍の中でシリーズを運営したプロモーター、サーキット、そして観戦できない時もチームをサポートしてくれたファンの皆さんに感謝します。来シーズンは常にスタンドがファンの皆さんでいっぱいになる環境の中でレースがしたいですね。」