2020 SUPER GT REPORT 第5戦 富士スピードウェイ

2020 SUPER GT REPORT
第5戦 富士スピードウェイ < 予選 >

2020年10月3日(土) 来場者 : 観客数未発表  
天候:曇り

SUPER GTシリーズは後半戦に入り、再び舞台を富士スピードウエイに移し第5戦を迎えた。今回と第6戦では、ハンディウエイトが最大になる厳しい戦いが続く。TGR TEAM au TOM’S 36号車は、ハンディウエイト82kgを搭載して臨む。燃料の流量を制限するリストリクターが前戦から2段階に規制されており、ロングストレートが特徴の富士スピードウエイではトップスピードが伸びずに苦しい展開が強いられる。Q1突破を目指したタイムアタックだったがわずかに届かず10番手。Q2進出はならず、10番手グリッドから決勝をスタートすることとなった。

  • ・ 41ポイントを獲得して、ランキング2位の36号車は、82Kgのウエイトハンディ(実ウエイト48Kg+燃料リストリクター2段階)を搭載している。
  • ・ 関口雄飛がQ1を担当した。
  • ・ ソフト系、ハード系の2種類のタイヤからQ1にソフト系のタイヤをセットしてコースイン。
  • ・ 3周を費やして十分にタイヤをウォームアップしてからアタックを開始。5周目に記録したタイムは1分28秒755。
  • ・ 0.429秒差でQ1突破ならず。10番手、5列目のスターティンググリッドから決勝レースをスタートすることとなった。
Driver Car No. Qualifying 1 Qualifying 2
関口 雄飛 36 P10
  1. 1’28.755
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 22℃ / 28℃〜32℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「厳しい状況の中で、マシンのフィーリングは完璧だと思っています。そしてアタックラップも完璧だったと思います。しかし、走行を終えてデータを見たら37号車に負けているところがあったので、それを改善しなくてはならないですね。そして決勝に向けたロングランの状態も、現状でも凄く良いのですが、細かな修正を加えていけば、もっともっと良くなる感触があります。本当に久々に良い走りができたので、これはQ2に進出できたかなと思っていたのですがダメでした。決勝のコンディションも予選と同じ感じだと思いますので、予選で使ったソフト系のタイヤがマッチしてくれると思っています。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「先週のスーパーフォーミュラのレースでは200mでリタイヤしてしまったので、今週のスーパーGTに対してはすごくパワーがみなぎっている(笑)。重くて、パワーが無い状況の中で雄飛が素晴らしいアタックでタイムを出してくれた。これがボクらのできる最高の予選だったのじゃないだろうか。決勝のセットアップ、ロングランは良いペースで走ることができているので、順位アップはできると思っている。あとは決勝日の天候。路面温度の変化でタイヤのパフォーマンスが大きく左右される。タイヤの摩耗がどうなっていくか。ここ富士では摩耗が進んでしまうと第3セクターでタイムが大きく落ちてしまうので心配。雄飛がソフト系、ハード系のロングランをしていて、どっちがベストであるか判断しかねているけれど、予選はソフト系で出ているので、明日も同じようなコンディションであれば、我々のマシンの状況にマッチしている。苦しい、厳しい状況下でポイントゲットすることが大事。ここまでの流れは良いので、あとは決勝のセットアップに集中して雄飛と共に良い結果を得たい。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「ハンディウエイトが重いマシンの中では一番上にいるので、結果は良かったかなと判断しています。練習走行から徐々にセットアップをコンディションにアジャストしていって、それで予選に臨んで現状では良い結果を出せたと思っています。コースインのタイミングとウォームアップを十分に行うという作戦が良かったですね。3周十分にタイヤを温めて、4周目からアタックを開始したのが良かったです。マシンのバランスもとても良いというコメントをドライバーから得ているので、この辺のセットアップがベストかなと思っていますが、もう少し上に行けるか・・・。しかし、上ばかり狙ってバランスを崩してしまっては元も子も無くなってしまう。これまで2戦を消化している富士スピードウエイですが、コンディションが全然違うので、タイヤの選択とそのタイヤに合わせたセッティングに集中しています。ポイントを着実に獲得しなければチェンピオンになれないと思っているので、決勝は最後まで生き残ってポイントをゲットしたい。」

東條 力 チーフエンジニア

「今回の2台に対して行ってきたセッティングは、同じ富士スピードウエイで行われた開幕と第2戦のデータをもとにして行ってきました。チョイスしたタイヤは2台ともに同じですが、各ドライバーの好みによって細かなセッティングは異なっていますね。基本となるセットアップは同じなので、そこから本当に細かな調整を行なっています。その中で36号車は、ハンディウエイトとリストリクターを除けば、GR Supraの中では最も良い仕上がりを見せているのではないかと思います。ハンディによってQ1を突破することはできませんでしたが、予選の速さはこの状況ですが、決勝のペースは決して悪くないので期待してます。Q1は雄飛が担当しましたが、ウォームアップで37号車よりも1周多くラップしてからアタックを開始しています。それが結果として良かったですね。」

伊藤 大輔 36号車監督

「予選の結果には、まずまず満足しています。上を望めばキリがないですが、ハンディウエイトの重いマシンの中では一番上にいるわけですから、ドライバーとチーム全体として頑張ったと判断しています。練習走行の段階で持ち込みのセットアップの合わない部分を細かにつぶしていって、どんどん感触が良くなってきました。セットアップの進め方、タイヤ選択共に良い1日を過ごせたかな。順位に関してはしょうがない。Q2に行けたかなという思いはあります。でも、予選のパフォーマンスは、限界、ギリギリだったでしょう。そして、練習走行で行ったロングランの状況が良いので、決勝は粘って生き残っていけば結果は出せると思っています。決勝のセットアップを細かな部分で詰めて行けば、予選以上のパフォーマンスを発揮できると思います。そして、前回のもてぎで接触して空力バランスがダメになってしまったので、今回はクリーンなレースをするようにしたいです。シリーズを考えれば、ポイントゲットできないレースは無くさなければなりません。リストリクターで速度が出せない時にドライバーは物凄くフラストレーションが溜まるだろうけれど、そこを耐えてもらいたいですね。」

舘 信秀 総監督

「今回からようやく観客の前で走ることができた。まだ限定人数ということだけれど、これまでの4戦とは大きな違いだ。マシンが走行している時にはこれまで通りの気持ちでいられるのだけれど、走行が終わると怖くなるほどの静かさがあって、スポンサーさんを始め、多くの方達にサポートされて活動している身としては悲しかった。完全に以前のような状況に戻ることはないかもしれないけれど、だんだんとニューノーマルの中でレース活動ができればと思う。さて、36号車は、ハンディウエイト、燃料リストリクターという二重苦の中で頑張った。予想、予定以上のパフォーマンスを発揮してくれた。Q1突破は難しいのは当然。しかし、決勝のシミュレーション、ロングランではペースが良いので、決勝では当然ポイントゲット圏内に入って行けることだろう。」

2020 SUPER GT REPORT
第5戦 富士スピードウェイ
< 決勝 >

2020年10月4日(日)  来場者 : 観客数未発表  
天候 : 曇り

スタート直後の1コーナーで数台が接触、コースオフする車両もあり波乱の幕開けとなった。ポジションアップのチャンスだったが、接触を避けた結果、スタートポジションと同じ順位で序盤を推移した。7位まで順位アップした時点でピットイン、ドライバー交代。その直後に1コーナーのブレーキングでタイヤをロックアップしてしまい、左フロントタイヤにフラットスポットが発生。バイブレーションによってペースを上げられない展開となってしまった。そして64周目にGT300クラスの車両と接触、タイヤがパンクしピットに戻ってレースを終えてしまった。

  • ・ サッシャ・フェネストラズがスタートドライバーを担当した。
  • ・ スタート直後、1コーナーに進入した時にアクシデントが発生。接触を避けて何とか1コーナーをクリアすることができた。セイフティカーが導入されて、5周目からレースが再開された。
  • ・ ペースを戻して徐々にポジションアップを試みて、脱落する上位陣の車両もあり、7位までポジションアップ。
  • ・ 28周してピットイン。関口雄飛に交代。
  • ・ コースインして3周目の1コーナーでブレーキングした際にタイヤをロックアップ。左フロントタイヤにフラットスポットができてしまった。その後は、激しいバイブレーションによってペースダウンせざるを得なかった。
  • ・64周目。Bコーナーに進入した際にアウト側に居たGT300クラスの車両と左フロントが接触。ボディーとホイールにダメージを負い、タイヤもパンクしそのままピットイン、レースを終えてしまった。結果は12位、ポイントゲットはならなかった。
Driver Car No. Race Result / Fastest Lap
関口 雄飛 36 P12
  1. 1’31.584
  2. 1’31.226
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 20℃〜21℃ / 24℃〜29℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「自分のスティントでコースインしてから3周目だった。1コーナーでブレーキングに入った時にかなりマシンが跳ねてしまって、一度ボトムが路面に接触して跳ね上がって、着地した時にタイヤはブレーキで止まっていたので、その瞬間引きずってしまった。完全にロックアップしてフラットスポットを作ってしまった。そこからバイブレーションはどんどんひどくなってしまう一方で全くペースアップできませんでした。今回マシンのバランスがすごく良かっただけに申し訳なかったです。そして、最後はBコーナーに進入した時にアウト側のGT300マシンがインに切り込んできて当たってしまいました。そこで左フロントタイヤのエアーが抜けてしまって、ピットインしてレースを終えました。次の鈴鹿はニューエンジンになるし、ハンディウエイトとリストリクターの状況は今回と同じなので結構頑張れると思います。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「1コーナーでクラッシュだけはしたくなかった。右にも左にも車両がいて、このままだったら絶対に当たると思ったので、ブレーキングして下がって、そして2速ギヤまで落としてからフルスロットルで加速しようと思ったら、2段階の燃料リストリクターによって全然加速してくれなかった。それで3台くらいに抜かれてしまった。トラフィックもあって思うようにペースアップできない中、何とか37号車の後ろまで順位を上げたのだけれど、その後順位を下げてしまうという本当に残念なレースだった。37号車の背後まで迫った時にはタイヤの摩耗が進んでしまっていて、マシンのバランスも崩れ始めてしまっていたのでコントロールするのが大変だった。1ポイントでも獲得したかったけれどダメだった。すべてのレースが重要だけれど、今回ポイントゲットできなかったから、次の鈴鹿では絶対にポイントをゲットしなければならない、とても重要なレースとなる。チームと共にレースセットをもっと良くして頑張ります。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「1コーナーの混乱で順位アップはできなかったですが、接触は避けることができました。その後のサッシャのペースは悪くなかったと思います。一時は37号車の背後まで迫っていました。そして、ピットインして作業は問題なく早かったと思うのですが、ピットインのタイミングが良くなくて、同時にピットインした集団とGT300クラスの集団に出くわしてしまった。37号車のピットインタイミングが最高だったのでしょう。そして、レース復帰してから直ぐに1コーナーのブレーキンでタイヤのロックアップが起きて、バイブレーションが周回を重ねるごとにひどくなって全くペースが上げられなくなってしまったということです。タイヤ交換したら、一気にポジションを落としてしまうので走行を続行してもらったのですが、相当厳しかったし、最後は他車との接触で終えてしましました。ここのところあまり流れが良くないので、悪い流れを絶って再びポイントゲットして残り3戦を頑張るしかないですね。」

東條 力 チーフエンジニア

「まず、1コーナーでぶつからなくて本当に良かったですね。あそこで終わってしまう可能性もあったので、サッシャがうまく混乱をすり抜けてくれましたよね。単独で走れていたらもっとペースは良かったと思いますが、ちゃんとポジションも上げたし、ピットインまで無事にマシンを運んできてくれました。雄飛に交代してすぐ、1コーナーのブレーキングで激しくスモークが上がり、タイヤロックしていたので、タイヤのトレッドにフラットスポットができたのがわかりました。そうなるとペースを上げることができない。GT300クラスとの接触もあってノーポイント。36号車にはエンジンの不具合はなかったのでちゃんと走り切っていたら結果は残せたと思うので残念ですね。次戦からニューエンジンで臨みますが、これからの3戦が正念場ですね。」

伊藤 大輔 36号車監督

「決勝のレースは長いですから、1コーナーで終わらなくて良かったですね。接触を避けて切り抜けてくれた。順位アップはできなかったけれど、サッシャの判断は良かったです。その後のペースは良かったと思います。ピットインのタイミングは37号車が前の順位だったので、優先して入ってもらい、次の周に入らせました。ピット作業は問題なく終えたのですが、レース復帰したところが集団になってしまっていて、ペースアップは望めないなという状況でした。そしてタイヤのロックでフラットスポットができてしまった。帰ってきて雄飛に確認したら、かなりすごいバイブレーションが発生していて、そのタイヤロックが全てだったとコメントしています。フラットスポットができてしまうと1コーナーや他のハードブレーキング箇所は通常のブレーキを踏めなくなってしまいますので、ペースはどんどんと落ちます。そうなるともう周りのマシンと戦える状態ではなかった。次戦はニューエンジンですから、心機一転流れを良くして、終盤のチャンピオン争いへ臨みます。」

舘 信秀 総監督

「まず1周目スタート直後の1コーナーで混乱があって、2台のマシンに挟まれるような状態になったみたいだ。そこでサッシャは接触を避けて、結果順位アップはできなかったけれど、避けたことは的確な判断だった。ドライバーとしては、<引く>という判断は難しい。スタート直後、集団の中でその判断ができたことを高く評価したい。まだ若いのに良く判断した。その後単独なら良いのだけれど集団の中でペースを上げられないこともあったようだ。雄飛に交代して順位アップを期待したけれど、ピットインのタイミングが少し良くなかった。あと数周早めた方が良かったのかな。そしてレースに復帰してからすぐにブレーキをロックしてしまって、左フロントタイヤにフラットスポットができて全くペースが上げられず下がる一方だった。最後はGT300クラスの車両と接触してしまい残念。残り3戦、次回の鈴鹿からフレッシュエンジン。ハンディの状況は変わらないけれど、そこでポイントを稼げるかどうかが重要になってくると思う。」