2020 SUPER GT REPORT 第4戦 ツインリンクもてぎ

2020 SUPER GT REPORT
第4戦 ツインリンクもてぎ < 予選 >

2020年9月12日(土) 来場者:無観客  
天候:曇り時々雨

第4戦の舞台は、ツインリンクもてぎ。温帯低気圧の影響で予選日の天候は、とても不安定な状況だった。曇り時々雨。その雨も霧雨から小雨、そしてまた雨が止むという繰り返しだった。レインタイヤにはやや路面上の水量が少なく、ドライタイヤではグリップが得られないという微妙なコンディションの中で予選が開始された。セッションが開始される時点での天候は小雨。しかし、各車が走行を開始してすぐに、走行ラインはほぼドライへと変化してしていった。ドライ用のスリックタイヤを装着し、時間内でできる限りタイヤのウォームアップを行い、5周目にベストタイムをマーク。しかしランキングトップ、GT500クラス参加車両中最も重いTGR TEAM au TOM’Sの36号車は、14番手のグリッドから決勝をスタートすることとなった。

  • ・ ランキングトップ、41ポイントを獲得している36号車は、参加車中最も重い82Kgのウエイトハンディ(実ウエイト48Kg+燃料流量リストリクター2段階)を搭載している。
  • ・ レインタイヤかドライのスリックか、タイヤ選択はとても難しい状況だったが、走行が開始されれば、
    走行ライン上は乾いていくと判断してドライ用のスリックタイヤを装着してコースイン。
  • ・ サッシャ・フェネストラズがQ1を担当した。
  • ・ ツインリンクもてぎのコースレイアウトの特徴が減速して後に加速するコーナーが多く、燃料流量リストリクターによって加速が鈍いため厳しい予選アタックとなった。
  • ・ フェネストラズは、ハーフウエットのコースコンディションにおいてタイヤウォームアップを行い5周目にベストタイムを記録するも14番手のタイムでQ2に進出することはできなかった。
Driver Car No. Qualifying 1 Qualifying 2
関口 雄飛 36 P14
  1. 1’40.106
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り時々雨 / ハーフウエット 25℃ / 28℃〜29℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「予選を迎える前の練習走行でタイヤ選択。2種類のタイヤの中からソフト目のタイヤを選びました。マシンのバランスは良いのですが、リストリクターの影響で加速が悪いのはどうしようもないので、一発のタイムは望めませんから予選は厳しいと予想していた通りの結果でしたね。決勝を想定した走行では、十分に戦えると思っています。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「GT500クラスのマシンでツインリンクもてぎ走行するのは、初めてだったので、まずは練習走行でコースに慣れることから始めた。周回を重ねるごとにインプルーブできたと思う。ウエイトハンディ、リストリクターによって思うようにタイムアップできなかったのはしょうがない。コンディションもとてもトリッキーで難しかった。マシンの重さと、アクセルを踏んでも加速して行ってくれないという状況だ。ストレートで他車より8kgくらい遅いから、どうしようもなかった。チームもそして自分も出来る限りのことをして得た結果は、やはり厳しいものだった。出来れば、予選結果表を逆さにしてみたかった(笑)。決勝ではチームと雄飛、そして自分の力を出し切って臨む。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「午前中の練習走行のウエットコンディションでは、ブリヂストンさんのウエットタイヤの性能がとても良くて、かなり戦えるなという感触だったのですが、コースがドライになってくると話は変わってしまいましたね。ハンディを考えるとその点はしょうがないですね。しかし、37号車と比較すると改善するべき箇所があるので、そこをまず直さなくてはなりません。ドライ用のタイヤ選択は、37号車よりもやや柔らかめの選択になっています。予選の順位を上げたいという思いよりも、決勝を見据えて、天候、コースコンディション、ドライバーのフィーリングを総合して、監督の判断も仰いでのチョイスです。決勝はウエットコンディションの方が順位は上げやすいでしょうが、ドライでも周りの状況を見ながら判断して順位を上げて結果を出したいですね。」

東條 力 チーフエンジニア

「ツインリンクもてぎは、ストップ&ゴー、加減速が多いコース特徴なので重くて燃料の流量をリストリクターで絞られてしまうととても厳しいです。中高速のコーナーが多くハーフスロットルで抜けられるコーナーが多い鈴鹿みたいなコースと比較すると一気に減速して低速から加速してできるだけ早く全開までもっていかなくてはならないここもてぎは辛いコースです。36号車に関しては、ブレーキングの時にリヤタイヤがロックしていたようなので、明日に向けて改善しなくてはなりません。36号車の選択しているドライ用のスリックタイヤのポジションが柔らかめですから、決勝のコンディションがドライであれば路面温度があまり高くならず順位アップは望めます。」

伊藤 大輔 36号車監督

「予想通りきつい、厳しい予選でした。ここツインリンクもてぎは、ストップ&ゴーのキャラクターのコースなのでリストリクターの規制がもろに効いてくる。加速してくれないですからね。予選前の流れとしては、練習走行でサッシャにウエットコンディションに慣れてもらい、雄飛にも確認してもらい、そして決勝に向けて連続周回を二人のドライバーに行ってもらいました。予選Q1のコースコンディションは、ウエットのレインタイヤでは無理な状況だった。我々としてはウエットコンディションであった方が他車との差は少なかったけれど、ドライ用のスリックタイヤでは、ハンディが顕著に影響したという結果ですね。決勝の天候もどうなるか分かりません。ウエットでもドライでも自分たちのパフォーマンスを最大限に引き出して、ミスなく走り切って1ポイントでも稼ぐことを目標にして臨みます。」

舘 信秀 総監督

「予想はしていたけれど、厳しい、辛い予選だった。その度に感じるけれど、第三者的に見れば、現在のウエイトハンディの規定は、本当によくできている。当事者としては、たまったものではないけれど(笑)。しかし、その状況下でもチームもドライバーもよくやっていると思う。予選は予選。決勝では異なった展開を見せてくれることを期待している。この厳しい、難しい状況でもトムスの底力を見せたいと願っている。」

2020 SUPER GT REPORT
第4戦 ツインリンクもてぎ
< 決勝 >

2020年9月13日(日)  来場者 : 無観客  
天候 : 曇り

GT500クラス参加台数15台の中で14番手のグリッドからスタートしたTGR TEAM au TOM’Sの36号車は、レースの序盤でポジションをチームメイトの37号車と入れ替えながら周回を重ね、1回目のセイフティーカー導入後ファーストスティントのミニマム周回数を消化した後にピットインしてドライバー交代。迅速なピット作業とレース復帰のポジションが絶妙で一気にポジションをアップ。各車がピットインを終えた時点で8位へ。燃費走行をしながら後半戦に入って2ポジション上げて6位まで上がった。しかし、チームメイトの37号車と接触によってマシンバランスが崩れてしまいペースダウン、10位まで順位を下げてしまい、そして最終ラップにパスされて11位フィニッシュ。ポイントゲットすることはできなかった。

  • ・ サッシャ・フェネストラズがスタートドライバーを担当した。
  • ・ ソフトタイヤの利点を生かして序盤で一つポジションを上げた。
  • ・ 1回目のセイフティカー導入後に11位を走行中、24周してピットインして関口雄飛へドライバー交代。作戦が功を奏して8位まで順位アップに成功した。
  • ・ しかし、給油量が少なかったことが発覚して燃費走行を指示。その状況下でも6位まで順位アップ。
  • ・ 44周目にポジションアップを試みてきた37号車と接触。右リヤのボディーカウルを破損。外れたパーツがコース上に散乱してしまって、それを排除するために2回目のセイフティカーが導入された。
  • ・ 接触によって空力のバランスが崩れ、またサスペンションアライメントも狂ってしまい、苦しい展開を強いられながらも10位走行してゴールを目指した。
  • ・最終ラップにパスされてしまって11位フィニッシュ。ポイントを獲得することはできなかった。
Driver Car No. Race Result / Fastest Lap
関口 雄飛 36 P11
  1. 1’42.380
  2. 1’41.766
サッシャ・
フェネストラズ
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 24℃〜27℃ / 29℃〜34℃

関口 雄飛 36号車ドライバー

「苦しい展開の中でもサッシャが頑張ってポジションを守って走行しているのがわかった。早めのピットインから一気に順位アップできたのはチームの作戦が良かったからですね。しかし、コースインして5周目くらいで無線で燃費走行を指示された。ハンディウエイトとリストリクターに燃費走行というとても難しい展開となった。それでもペースを落とすことなく走行できたと思います。他車が脱落していって6位まで上がれた。そこまでの展開はよかったのですが、37号車が5コーナーでインに入ってきて接触、ダメージを受けてしまった。ダウンフォースも無くなってしまって、サスペンションも何か変な動きをしていて、ペースが一気に落ちてしまった。なんとか10位を守って1ポイントを得たかったのですが、それも最終周に抜かれてしまって終わってしまった。燃費走行を指示されて、その中でうまくマネージできてペースも落とすことなく走ることができたので、これは大きな成果と考えています。次の富士でもこれができれば、ポイントゲットは確実と考えています。」

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「予選から自分たちが出来る限りのことを行った。決勝でもそれは変わらなかった。後方グリッドから順位をアップするのは思っていた以上に難しくて一旦37号車をパスしたけれど、あっちのタイヤが温まってきたら抜き返されてしまった。早めのピットイン作戦は、全てがうまくいって順位アップできたのは最高だった。燃費走行していても雄飛はすごく速かった。気がつけば6位まで上がっていたのだから本当にすごい。そして、37号車と接触してしまったことは、残念。本当に残念。もし、それが無かったら2台ともに多くのポイントを獲得できていたと思う。でも、これがレースなのかもしれない。少なくとも1ポイント獲得を目標にしていたので最終ラップに抜かれてしまってガッカリだ。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「ピットイン後に順位アップできて作戦が的中と言いたいのですが、実は、給油の量が少なくて燃費走行をしてもらわなくてはならない事態になってしまいました。それが無かったらもっと順位をアップできたでしょう。申し訳なかったです。そして、接触でリヤのダウンフォースが大きく減少してしてオーバーステアーになってしまいました。リストリクター2段階で加速してくれないのに加えて、アクセルと踏むとオーバーステアーになってしまうので全くペースが上がらない終盤の状況でした。そして最終ラップで抜かれるということになりました。早めのピットイン作戦は、混雑もありスタートのタイヤのパフォーマンスが良くなかったのでピットインさせました。第2スティントのタイヤをソフトから硬めにしようか迷いましたが、路面温度がどんどん低くなってきていたので、スタートタイヤと同じソフトにしました。その判断は正しかったです。後半戦が始まる富士でも厳しいレースになると思いますが、確実にポイントゲットできるように頑張ります。」

東條 力 チーフエンジニア

「36号車のハンディを考えると7位から9位ぐらいのポジションでフィニッシュできた。それを目標としていたので、11位フィニッシュは本当に残念。ピットのミスで給油量が足りなくて燃費走行を指示したのですが、ドライバーがそれを補って良いペースで走行してくれました。接触後はボデイパーツが破損してダウンフォースが大きく低下して、ボディカウルが持ち上がっていましたからドラッグも増えてしまっていました。しかし、厳しい状況の中でも素晴らしいペースで走行できることも分かり、これをプラス要素と考えて次戦のマシンセットアップに生かしていきたいと思います。」

伊藤 大輔 36号車監督

「作戦がうまくハマってピットイン後に大きくポジションアップできました。しかし、チェックしたら給油量が若干少なく、雄飛に燃費走行を強いたのは申し訳なかった。それでも彼のペースは思った以上に良かった。サッシャも序盤の接戦の中でポジションを大きく落とすことなく周回して、きちんと仕事をこなしてくれました。接触によって右リヤのタイヤの後ろにあるボックスが脱落し、ウイング翼端板も失っていますから、その後のドライビングが難しかったことでしょう。最終周にポジションを落としてしまって、1ポイントを得ることができなかったのは残念ですが、重くても、加速が十分でなくとも良いペースで走行できることがわかったので、第5戦の富士でもポイントゲットを目指していきたいと思います。」

舘 信秀 総監督

「ポイントは獲りたかった。最終周まで1ポイント獲得できると思っていたのでがっかりした。接触以外、そこまでの流れは悪く無かった。さすがに決勝に強いトムスの力を再び示してくれた。でも、接触は良くない。どちらが悪い、良いということではなくて、他車との接触、ましてや同じチーム内での接触は本当に良くない。その瞬間の良し悪しではなくて、レースの結果、シリーズの結果を考えて走るということをドライバーたちにもしっかりと認識してほしい。後半戦がスタートする前にそれは徹底したい。」