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全身を使いボルダリングで完登を目指す伊藤ふたば

コロナ禍の運動不足に最適 全身を使うボルダリングのすすめ[前編]

コロナ禍でリモートワークが増えたこともあり、運動不足が懸念されている昨今。日本コンディショニング協会の会長で、TEAM auの野口啓代、楢﨑智亜・明智兄弟の専属トレーナーを務める有吉与志恵氏に、全身運動かつ頭も使うボルダリングを中心としたスポーツクライミングの心身に与えるメリットを聞いた。

日本コンディショニング協会の会長である有吉さんは、自身がCTO(最高技術責任者)を務める会社が運営するパーソナルジムで社会人を中心に指導する機会も多いと思います。リモートワークが増えたコロナ禍で、人々の心身にどのような悪影響が生じていると感じていますか?

「やはり外出する機会が減ったことによる運動不足が挙げられますね。通勤は意外とカロリーを消費しているんです。『リモートワークで太った』という方や、首、肩、腰、膝など、身体の様々な場所に不具合が生じたという方がジムには多くいらっしゃいます。不具合の原因として、環境が整わない中で長時間パソコン作業をしていることも考えられるので『デスクや椅子の買い替えをしてみては?』と勧めることもあります。また、コミュニケーションを取る機会が少なくなり、うつ状態の方が増えているということをドクターからは聞いています」

運動やスポーツをすることの重要性が高まってきていると思いますが、そんな中でスポーツクライミングの有用性をどう捉えていますか?

「壁を登る、上に進む、重力に逆らう――スポーツクライミングって、それだけで非日常の活動だと思うんです。せり出している壁の中にいるなんて、クライミングをしない限りは経験しませんよね。中でもボルダリングとリードは、登る課題によって指先からつま先まで全身を使います。とてもいいスポーツだと感じています」

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指先からつま先まで全身を使いボルダリングで完登を目指す楢崎智亜
1つの課題の中でも、指先(写真上)からつま先(写真下)まで全身を使った動きが求められる
指先からつま先まで全身を使いボルダリングで完登を目指す楢崎智亜
確かに「全身運動」という言葉は、ボルダリングの特徴として挙げられることが多いように感じます。

「運動での身体の動かし方の癖で、使い過ぎている筋肉と、使えていない筋肉が生じます。全身の筋肉のバランスが崩れた時に故障は起きやすいのですが、他のスポーツでは同じ筋肉ばかりを使ってしまう傾向がある中で、ボルダリングは全身運動"せざるを得ない"と言いますか」

課題によっては小さなホールドを指先で掴んだり、つま先で踏んだり、あるいはかかとを引っ掛けることもありますよね。ダイナミックに動いたり、ゆっくり動いたり......。

「さらに90度、100度、120度以上など壁の傾斜も様々で、それによって体の使い方がまったく変わってきます。登り方に偏りがある人もいますが、それでも全身を使わないと登り切るのは難しいです」

「全身を使う」ということは、「全身の筋肉のバランスが良い」とも言えますか?

「私が2018年から指導している野口啓代さんたちトップクライマーであっても、バランスが良かったわけではないので、完全にそうとは言い切れませんが、それでも他競技のアスリートに比べるとその傾向は強いと思います」

全身の筋肉を使いボルダリングを行う野口啓代
全身の筋肉を使い登る野口選手
すなわち、ボルダリングでケガは起こりにくい?

「一概にそうとは言えません。人には動きの癖がありますし、特にクライミングでは指、肘、膝において一瞬の力の入れ方を間違えてしまい不意にケガをするケースが多い気がします。ですが、登る課題が毎回違うボルダリング、リードでは繰り返しの運動が少なく、いわゆるオーバーユース(使い過ぎ)が引き起こす故障は少ないはずです」

野口啓代のスラリとしたスタイルが印象的なボルダリングでの完登シーン
有吉さんが野口(写真)と初めて会った際の印象は思っていたよりも「細い!」だそうで、そのスタイルの良さに憧れる子どももいたという
野口さんたちと出会う前に抱いていたスポーツクライミングに対する印象と、出会ってからの印象とでは、何かギャップはありましたか?

「クライミングにドハマりした部下の女性がいたのですが、日に日に上半身が大きくなっていったんです。なので当初はガタいの良い人たちが、主に腕を使って登っていくイメージが強かったですね。野口さんに初めてお会いする前に彼女の登っている映像を見た時も『筋肉がスゴい』という印象で。でも実際にお会いした最初の印象は『細い!』でした。ジムに通う小さな女の子が野口さんのスタイルに憧れて、クライミングを始めてしまうくらいです。彼女たちと接するようになると、クライミングは全身運動するスポーツなんだと印象がガラリと変わりましたね。それだけ、トップクライマーは巧みに身体を使います」

彼女たちにはどのような指導をしてきたのでしょうか?

「トレーニングには大きく分けて2種類あります。『コンディショニング』は姿勢の安定や軸つくり、筋疲労の回復など、筋肉のバランスを整えるもの。『フィジカルトレーニング』はクライミングのパフォーマンスに直接つながる身体つくりです。2019年8月の世界選手権まではコンディショニングを中心に週1回の頻度で直接指導していましたが、それ以降はフィジカルも本格的に指導するようになりました。ボルダリング、リードに加えて、速さを競うスピードの実力を上げるためには筋力向上が不可欠でしたから。彼女たちは真面目で、とてもストイック。リモートで指示することもありましたが、やれと言ったことをやらなかったことはありませんでしたね」

~後編に続く~

※掲載内容は2021年9月時点の情報です。

  • 有吉与志恵(ありよし・よしえ)
  • 有吉与志恵(ありよし・よしえ)
    筋肉の状態を整えるコンディショニングの国内第一人者。テニスの杉山愛をはじめ様々な競技のトップアスリートから一般人まで幅広い指導経験を持ち、首都圏に6店舗のパーソナルジムを展開するハースコーポレーションの最高技術責任者。日本コンディショニング協会の会長も務める。

取材・文:CLIMBERS編集部
写真:窪田亮

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