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野口啓代インタビュー みなさんには、感謝の気持ちしかない

野口啓代インタビュー みなさんには、感謝の気持ちしかない

2005年の世界選手権でシニアレベルの国際大会に初出場し、リードで3位に輝いて以降、16年間も表彰台に上がり続けてきたTEAM au野口啓代。自身最後の大会でもメダルを獲得、競技から引退した"レジェンド"に、これまでの競技人生、これから始まる第2のクライミング人生について語ってもらった。

まずは長年の競技生活、お疲れ様でした。競技を引退した今の心境から教えてください。

「最後の最後まで『悔しい』『もっと強くなりたい』という気持ちがあって、これは自分で期限を決めないと一生終わらないものなんだなと感じています。最後の大会が終わった瞬間や翌日には『どうやったら強くなれるのかな?』『次はこういうふうにトレーニングしよう』と気がついたら勝手に考えていて、でも『考える必要ないじゃん』って自分で自分に突っ込んだりしていました(笑)」

あらためて振り返ると、どのような競技人生でしたか?

「最後に優勝していたとしても、あの課題を登りたかったとか、あと一手頑張れたとか、もうちょっとスピードはタイムが縮められたとか、無限に考えることが出てきてしまったはず。でも、そんな気持ちの繰り返しだったから、ワールドカップで何回優勝しても、年間優勝しても、自分はここまでやめなかったんだなと感じました。そういったクライミングの魅力を、最後に再確認できたというか」

以前、ここまで長く競技生活を続けてこられた理由に「やってもやっても追いつかない。満足することがなかった」ということを挙げていましたが、"もっと登りたい"と思わせてくれるクライミングの魅力を、最後にも感じたと。

「そうですね。足りないものを求め続けてきて、自分が理想とする完璧な最後ではなかったんですけど、でもやっぱりクライミングって楽しいなって思えましたね」

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足りないものを求め続けてきた結果が、クライミング界では稀に見る経歴に繋がった。
競技生活で一番印象的だった出来事は何でしょうか?

「すごく難しいですね。初めたきっかけとか、最初に出場した世界選手権、ワールドカップの優勝、年間優勝、日本代表選考大会......。そのすべての積み重ねで、ここまでたどり着けた気がしています。自分がもっと活躍していたら、逆に実力が足りなかったら、こういう引退の仕方はできなかったのかなとも思うので、これといったことはないですね。強いて言うならば『クライミングに出会えたこと』なのかなと思います」

競技人生の後半は3種目複合、特にスピードへと本格的に取り組みました。その過程で得たものはありましたか?

「成長できたと感じることがたくさんあります。これだけスピードを頑張っていなかったらボルダリングも成長できていなかっただろうし、自分がやりたくないこと、苦手なことから逃げないことの大切さも学びました。最終的にはすごくスピードが好きになって、『もっとタイムを出したい』『レースが楽しい』という気持ちになっていましたね」

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スピードの自己ベストは、練習では何秒まで出ていたのですか?

「最後の練習では8.001秒だったんです。結局7秒台は出なかったんですけど、でもそういう挑戦ができたこともいい経験になりましたし、取り組めて良かったと思っています」

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スピードでは2021年3月のジャパンカップで優勝。ボルダリング、リード、コンバインドに続くジャパンカップ4大会制覇を成し遂げた。
昨年実家の敷地内に誕生した「au CLIMBING WALL」は、野口さんにとってどのような存在でしたか?

「KDDIさんがサポートしてくれて、父が建ててくれた。その両方がうれしくて、本当に最高の場所でした。最高の壁で登ることができたと思います」

2016年の結成から5年が経った「TEAM au」についてはどう感じていますか?

「TEAM auの存在は私の中ですごく大きかったです。個人競技のクライミングでは、他の選手はライバルだし、男子と女子では同じ課題で戦うこともないけれど、高め合える、意識し合える仲間がいるということがうれしかったですね」

クライミング界で「チーム」という形での所属先があることは少なかったと思います。

「それまでスポンサーさんが付くことはあったのですが、企業に所属するのはKDDIさんが初めてでした。この新しい活動は、この先も競技生活の思い出として残っていくと思います」

競技引退後は、どのような活動をしていきたいと考えていますか?

「クライミングの魅力を広めていくことです。まだ行けるかわからないのですが、来月の世界選手権(ロシア・モスクワ)に出場するTEAM auの選手を現地でサポートしたり、メンバーの魅力をみなさんに伝えたりしていけるような活動をしたいと考えています。『au CLIMBING WALL』を子どもたちや日本代表選手たちに活用してもらえる場所にしたい気持ちもあるので、周りと相談しながら進めていきたいです」

クライミングの魅力を広めていきたいと考える理由を教えてください。

「たくさんのことを私に教えてくれて、人生を豊かにしてくれたクライミングに恩返しをしたいという想いが大きいです。あとは自分の大好きなものを知ってほしい、共有したいという面もありますね」

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今後はクライミングの普及活動に努めながら、自身のクライミングも続けていきたいと話した野口。最後には応援してくれた方々への感謝の言葉を述べた。
野口さん自身が登る機会は今後もありそうですか?

「実家に登れる場所がありますし、以前に訪れたことのあるスペインやビショップ(米・カリフォルニア)の岩場にもまた行きたいです。これからはアスリートとしてではなく、"クライマーとして"登っていきたいと思います」

これまで応援してくれた方々へのメッセージをお願いします。

「今回の引退に際して、今まで一緒に戦ってきた多くのクライマーからメッセージをいただきました。自分1人で登っていたんじゃないんだなと強く感じられて、それが自分にとっての集大成だった気がしています。

ワールドカップに出始めた頃は私1人の挑戦で、それが私と父の2人での挑戦になり、クライミング界全体に広がって、気がついたらクライミングの枠を超えてたくさんの人との挑戦になっていました。最後には日本中の方々からも応援の声をいただきました。本当に1人ではここまで来られなかったし、みなさんの応援や支えがなかったら、この年まで競技をやる選択もできなかったと思います。みなさんには『ここまで登らせてくれて、ありがとうございます』という感謝の気持ちしかありません」

取材・文:CLIMBERS編集部
写真:窪田亮

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