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TEAM auが教える! クライミング観戦を10倍楽しむ方法

TEAM auが教える! クライミング観戦を10倍楽しむ方法

人気が日々高まっているスポーツクライミング。今回はスピード、ボルダリング、リードを1人の選手が行なう3種目複合を中心に、スポーツクライミングを観戦する際の楽しみ方や注目ポイントをTEAM auに所属する藤井快、楢﨑明智、伊藤ふたばの3選手に座談会形式で解説してもらいました。クライミングの人気ブログ『Mickipedia』管理人の植田幹也さんが進行役を務めます。

[特集]基本ルールを「落語」で解説!?
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初心者の観戦ポイント
「選手によって登り方が違う」「苦しい時は肘や肩が上がってくる」

(植田)――藤井選手、楢﨑選手、伊藤選手、本日はよろしくお願いします。スポーツクライミングの3種目複合について、観戦時の注目ポイントなどを教えてください。まず第1種目として行われるスピードは、どのあたりを見ると楽しめますか?

楢﨑:とにかく登る速さを感じてほしいですね。陸上の短距離走に似ていますが、ミスが生じて逆転することもよく起きます。持ちタイムで上回る選手が必ずしも勝つとは限らないので、登りの正確さや互いの駆け引きにも注目するとより一層楽しめるはずです。

何秒を切るとスゴいなどの具体的な目安はありますか?

藤井:男子は5.5秒を切ると専門選手が集う単種目でも通用するタイムですね。

楢﨑:複合であれば6秒を切ると上位に食い込むことができ、さらに5.7秒を切れば1位か2位を狙えるタイムなので、盛り上がって良いと思います。

伊藤:女子は7秒台前半を出したら相当良いです。スピード専門選手以外なら8秒を切ると続くボルダリングとリードに向けてかなり有利になります。

第2種目のボルダリングはどうでしょうか?

伊藤:ボルダリングは同じ課題でも選手によって登り方が違うことがあるので、見ていて面白いはずです。手順や足順が同じでも、ホールドの持つ場所や足の位置が微妙に違ってきます。例えば、ある選手が登れたのは「ホールドの外側を上手く踏んだから」だったり、「大きなホールドの適切な部分が持てたから」といったところまでわかると、観戦の幅が広がりますね。

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ボルダリングで完登し笑顔を見せる伊藤ふたば選手。観戦時の面白さに「選手によって登り方が違う」という点を挙げた。
最後のリードについてはいかがでしょうか?

藤井:リードは初めて見る人でも、最初に競技する何人かの到達高度を見れば、どこが難しいか把握しやすいです。決勝では実力者ほど出番が後ろなので、後半に進むにつれて高度が更新される傾向にあります。前半の選手が苦しんでいたパートを、後半の強い選手たちがどうやって超えていくのかに注目すると、盛り上がれるはずです。観戦に慣れている人は、クリップ(安全確保のためにロープをカラビナに掛けること)するポイントの違いまで見られると相当レベルが高いと言えますね。

楢﨑:それとレスト(休憩)ポイントの違いにも注目してほしいですね。

登っている選手の体のどこに着目すると、動きのスムーズさや苦しさがわかりますか?

藤井:余裕がある人は腕を伸ばせていたり、体がブレていません。反対に苦しい時は肘や肩が上がってくるので、そのあたりに着目すると選手の状態が少しでもわかると思います。

[関連記事]
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選手に聞く、競技中の心境
「スピードを失敗した時のボルダリングは命がけ(笑)」

競技中の選手の心境を知ることで、より面白く観戦ができると思います。大会に出場している時はどのような心境なのでしょうか?

藤井:複合は最初のスピードが精神的にキツかったです。「ここでミスをしたら後に響くな」など、色々考えてしまいます。

伊藤:私も複合の決勝ではスピードの対戦方式(対人戦のトーナメント)にとても緊張しました。タイム的に絶対勝たないといけない相手のほうが、ミスをしたらダメだと思い詰めてしまうこともありましたね。

楢﨑:僕も全く同じです。自分が速い時の対戦のほうが圧倒的にキツい。相手は勝てればラッキーくらいの感じで思い切りぶつかってくるので。

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スピードの決勝は「自分が速い時の対戦が圧倒的にキツい」と話した楢﨑明智選手。
3選手ともボルダリングは得意だと思いますが、どういう気持ちで臨んでいましたか?

楢﨑:最後のリードに賭けるのは怖いので、スピードを失敗した時のボルダリングは命がけでした(笑)。

藤井:ボルダリングは1位を取りたい種目だと意識していました。ただ、オブザベーション(事前の課題の下見)でよほど悪いイメージを持つ課題がなければ気にするだけ無駄だと割り切り、「出たとこ勝負でやるしかない」という前向きなメンタルではありましたね。

伊藤:私はボルダリングで順位を取らないといけないタイプだったので、「この課題は絶対に決めないといけないな」とか、「この課題は得意系だから登れば良い順位になれるな」といったことを考えていました。

それまでの結果次第だと思いますが、最終種目のリードでは何を考えていましたか?

楢﨑:国際大会で明らかに自分より格上の選手が3人ほどいた場合は「もうやるしかない」と開き直れます。反対に、国内大会で自分にもリードで1位になれるチャンスがある時のほうが緊張しました。

伊藤:私はリードで自分より強い選手がいることが多いので、もう最後だし順位を気にするというよりは出し切るだけという感じでしたね。

藤井:複合ではリードの比重が最も大きいと考えています。最後に競技があるという点と、他2種目に比べて波乱が少なく、成績が安定しやすい種目だからです。なのでメンタルを保ちながら複合を戦い抜くためにも、リードを重要視して練習から力を入れていました。

海外選手との意思疎通も
スポーツクライミング独特の「オブザベーション」

やはり選手それぞれの得意種目などによるということですね。ボルダリングとリードの決勝前に行うオブザベーション(以下オブザベ)では、選手同士でどのような会話をしているのでしょうか?

藤井:3、4パターンのムーブを思いつくことがあるので、自分の不安を取り除くためにもどれが良さそうかなどを話します。それに1人で課題を見ると大きなホールドにばかりに意識がいって、小さいホールドを見逃してしまいがちになるんです。

楢﨑:選手によっては自分が思いもしないムーブを発想する人もいるので、話していて楽しいですね。

伊藤:オブザベの時に話し合わなくても、アイソレーションルーム(競技までの待機室。以下、アイソ)で情報交換することもあります。

外国人選手とも情報交換はするのでしょうか。

藤井:しますね。英語が流暢でなくても、クライミング用語は割とシンプルなので意思疎通できます。「ライト」や「レフト」、「トウ」(つま先)や「ヒール」(かかと)とか。

楢﨑:外国の選手は優しい人が多いので、向こうからゆっくりとした英語で話しかけてくれますし、ジェスチャーも交えればほとんど困ることはありません。

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海外選手とオブザベーションする藤井快選手。シンプルな英語で意志疎通が取りやすいという。

複合種目と単種目の違い
「体も心もありえないくらい疲れる」「切り替えが難しい」

単種目と比べて、3種目複合だからこその難しさはありますか?

楢﨑:複合はとにかく長い。体も心ありえないくらい疲れます。単種目だと出し切れないこともありますが、複合で出し切れなかったことはないですね。

藤井:特に予選で競技順が最後のほうだと、アイソでの拘束時間も長いのでキツいです。アイソでもただ休んでいるわけではなく、不安からついついホールドを触ったり体を動かしてしまうんです。

伊藤:複合は長い間で集中力を保たないといけないので、私は単種目のほうが得意で好きですね。スピードで2本登るだけでもかなり疲れるので、その後のボルダリングで足がプルプルするなど影響を受けることもあります。

楢﨑:僕の場合はボルダリングで重心が上がった登りをしてしまうことでリードに悪影響が出ることもありました。リードは基本的には重心を下げて登りたいので、切り替えが難しかったです。

リザルトは前半選手の成績に注目

ありがとうございます。選手の心境がわかると、さらに深く観戦が楽しめそうです。最後のほうになりますが、スピードはわかりやすいとして、他の2種目は中継画面などに表示されるリザルト(選手の成績や順位)の見方が難しいかもしれません。リザルトを見る際はどこに注目すれば良いでしょうか?

藤井:ボルダリングは予選ならまず2、3人の選手の全競技が終わった時点で「何課題登れたか」「ゾーンをいくつ取れたか」に注目すれば良いと思います。大会によって難易度は異なるのですが、4課題中3つ登れていれば決勝に向けて悪くない順位になることが多いです。知っている選手がどの課題を登れてどれは登れていないのか、もっと深く見るならどのパートで他の人との差が付いているのかまでわかると、より一層楽しめると思いますよ。

[関連記事]
いまさら聞けないボルダリングの基礎知識 リザルトの見方編(コンバインド種目)

リードのリザルトで着目するべきポイントはありますか?

楢﨑:高いところまで行った人が勝ちというわかりやすいルールなので、まずはそれまでの最高高度を更新するかに注目するべきです。何人か競技が終わると同じ高度で落ちる選手が出てくるので、そうすると難しいパートが浮かび上がり、ルートの特性が見えてくると思います。

何手まで高度を上げると上位に入りやすいなどの傾向はありますか?

伊藤:ルートによって手数は変わるので何手なら安心というのは難しいですが、40手台ならゴール付近の最終局面のイメージです。

藤井:複合だとルートの長さは比較的短いので、35~40手でも1位になれる可能性があります。30~33手でも上位に食い込めるラインかもしれません。

楢﨑:20手台だと、厳しいことが多いです。

複合では3種目の順位を掛け算して総合成績を出します。

楢﨑:各選手の得意種目を知っておくだけでリザルトの見方が変わってくると思います。ボルダリングが終わった時点で総合順位が下位だとしても、リードで1位を取れる可能性がある選手であればそこからの逆転が可能です。一方でリードが苦手な選手だと、ボルダリング直後に総合3位では表彰台から漏れてしまうかもしれない、といったことも推測できます。

藤井:複合の場合はどの種目かで1位を取ることが重要で、その時点で上位は固いと見ていいかもしれません。スピードで1位を取れば、その後の2種目で最下位でも64ポイント(1位×8位×8位)と悪くない成績になるので。

ありがとうございました。初めて見る方も、観戦に慣れている方も、3選手の視点を参考に、スポーツクライミングの観戦の幅を広げて楽しんでみてはいかがでしょうか。

※掲載内容は2021年7月時点の情報です。

  • 植田幹也(うえだ・みきや)
  • 植田幹也(うえだ・みきや)
    様々な視点からクライミングを日々追究する人気ブログ『Mickipedia』(https://micki-pedia.com/)管理人。東京大学卒業後、魅せられたクライミングのためにサラリーマンからジムスタッフに転身。その博識ぶりには定評があり、現在は記事執筆から大会の実況解説まで行う。

取材・文:植田幹也
写真:窪田亮

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