2020 SUPER GT REPORT 第2戦 富士スピードウェイ

2020 SUPER GT REPORT
第2戦 富士スピードウェイ < 予選 >

2020年8月8日(土) 来場者: 無観客  
天候:曇り

2週間のインターバルの後、行なわれたシリーズ第2戦の舞台は、開幕戦と同じ富士スピードウェイ。今回は土曜日に予選、日曜日に決勝が行われる本来のスケジュールで開催された。
1週間前に梅雨も明けて猛暑が予想されたが、夏の太陽は雲に隠れ気温は30度を下回る状況だった。TGR TEAM au TOM'S 36号車はQ1を突破し、Q2で6番手のグリッドを獲得、決勝に臨むこととなった。

  • ・ 36号車は開幕戦2位。15ポイントを獲得しているので、今回30Kg(15ポイントx2Kg)のウエイトハンデを搭載している。
  • ・ 第2戦は、サッシャ・フェネストラズが、Q1を担当した。
  • ・ 予想していたよりも路面温度が低かったために、3周のウォームアップで充分にタイヤを温め、4周目からタイムアタック、5周目に1分27秒887をマーク、Q1を4番手で通過。
  • ・ Q2を関口雄飛が担当。
  • ・ 若干路面温度が低下した状態で関口は5周目と6周目に連続してアタックをかけた。
  • ・ 5周目に1分27秒863を記録し、なおもタイムアップするべくプッシュ。セクター1でタイムを更新するも、ヘアピンコーナーでフロントタイヤのグリップダウンが発生し、タイムの更新とはならなかった。
Driver Car No. Qualifying 1 Qualifying 2
サッシャ・
フェネストラズ
36 P4
  1. 1’27.887
P6
  1. 1’27.863
関口 雄飛
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 28℃〜27℃ / 39℃〜35℃

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「初めてQ1を担当した。ボクを信頼してくれてQ1を担当させてくれたので絶対に突破してQ2に進出しなくてはならないから少し緊張した。走行してみて分かったのだけれど、ポテンシャルとしては2番手か3番手に行けたかもしれない。ちょっとミスしてしまった部分もあるけど、それでもQ1を通過することができたので、ちゃんと仕事ができたかな。30Kgのウエイトを積んでいて、路面温度も高くなってきているので、タイヤを上手く使いこなすことに注意を払った。アタックラップでミスしてしまって、もう一周アタックしようとしたけれど、既にチェッカードフラッグが振り下ろされてしまっていた。これはQ1通過できるかギリギリだと思っていたら4番手だったので良かった。マシンの調子はとても良いので、決勝では表彰台を目指して頑張ります。」

関口 雄飛 36号車ドライバー

「サッシャが頑張ってくれてQ2へ進むことができました。サッシャは4周目からタイムを出したので、自分もそうしようと思っていました。しかし路面温度が下がってきていたので、早目にタイヤをウォームアップしようと出て行ったのですが、4周目では思ったほど良いタイムが出ず、5周目もまあまあ。そこでもう一周アタックしたら、セクター1はベストが出せたのですが、ヘアピンでフロントタイヤのグリップ低下を感じました。それ以上頑張ると、万一Q2タイヤで決勝をスタートする場合に支障があると思い、そこでアタックを止めました。最初から5周目にアタックするという判断だったら4番手くらいには行けたと思うので、もったいないことをしてしまったと反省しています。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「路面温度が若干下がって、それに対してのタイヤ内圧の選択をちょっとミスってしまったので、関口選手には申し訳ないことをしてしまいました。予選時のタイヤはQ1のA、Q2のBともに同一のタイヤなので決勝のスタートタイヤがどちらに選択されても問題なく戦えます。」

東條 力 チーフエンジニア

「まずQ1を頑張って突破できたのは良かったです。ウエイトを考えれば、37号車くらいの順位が順当なのかもしれません。もっと路面温度が上昇すると予想していたのですが、それが少し低かったので、特にQ2は路面温度が下がって厳しかったようです。今回チョイスしているタイヤは路面温度のレンジは開幕戦と同じなのですが、ウエイトを考慮してゴムの質がしっかりとしたものを選んでいます。これによって走行中のグリップダウンが少なくなっています。6番手グリッド獲得は、エンジニアリングの予想を上回ってくれた素晴らしい結果です。決勝でも淡々と安定して走行してくれれば結果は出ると思いますが、周りにはウエイトの軽いマシンがいますので我慢して、無理しないで走りきることが要求されます。」

伊藤 大輔 36号車監督

「今回Q1を担当したサッシャがちゃんと雄飛につないでくれて、Q1からQ2への状況変化の情報共有を行えたことが今回の予選結果につながりました。ご存知の通りウエイトハンデ30Kgを搭載してですから上出来と判断しています。しかし、上位グリッドには自分たちよりもウエイトが軽いマシンばかりなので、決勝の序盤は苦しい展開になるでしょう。その序盤を耐えて、順位を落とさずに頑張って粘る展開に持ち込んで中盤と終盤で順位を上げることができるマシンに仕上げます。しっかりとタイヤマネージメントができれば、表彰台の可能性もあると思っています。」

舘 信秀 総監督

「すごい結果だと評価している。37号車に続いて2番目に重いマシンで6番手というグリッドは、本当にすごい。サッシャもどんどんとチームに馴染んでくれていて、雄飛とのマッチングも良い。エンジニアの体制が今シーズンから変わっているけれど、特に問題なく進んでいる。NSXが速い。優勝は無理としてもなんとか表彰台に立ってくれたら最高だ。」

2020 SUPER GT REPORT
第2戦 富士スピードウェイ
< 決勝 >

2020年8月9日(日) 来場者 : 無観客  
天候 : 曇り

開幕戦でチームメイトに続いて2位フィニッシュしたTGR TEAM au TOM'S 36号車は、スタート直後から積極的に順位を上げて、66周レースの前半で3番手まで上り詰めていた。そんな中、上位の1台がスピンして脱落、2位に順位アップ。終盤には同じくGR Supraの14号車が迫ってきたが、ポジションを守り切り開幕戦に続いて2位フィニッシュを果たし、ポイントランキングでトップに躍り出た。

  • ・ サッシャ・フェネストラズがスタートドライバーを担当した。
  • ・ フェネストラズは1周目のヘアピンでGT-Rの23号車をパス、5位へ浮上。8周目にGR Supraの39号車、24周目にGT-Rの12号車をパスして3位まで順位を上げた。
  • ・ 30周してフェネストラズはピットインして関口雄飛にドライバー交代。
  • ・ 関口は3位のままレース復帰して前を行く2台のホンダNSXを追った。NSXの8号車がピットイン後のアウトラップでスピン、36号車は2位へ順位を上げた。
  • ・ 開幕戦と同じく、終盤に同じGR Supraの14号車が差を詰めてきたが、関口は落ち着いて順位をキープし2位のままゴールラインを切った。
  • ・ 二連続の2位フィニッシュで15ポイントを加算。トータル30ポイントとなり、2戦終了時点でランキングトップとなった。
Driver Car No. Race Result / Fastest Lap
サッシャ・
フェネストラズ
36 P2
  1. 1’30.145
  2. 1’29.912
関口 雄飛
天候 / 路面 気温 / 路面温度
曇り / ドライ 29℃ / 42℃〜40℃

サッシャ・フェネストラズ 36号車ドライバー

「今回も素晴らしい結果を残すことができてとてもパッピーだ。30Kgのウエイトを積んでのレースは、開幕戦のレースとは異なるものだったけれど、終わってみれば連続2位だった。今回もスタートドライバーを勤めて、前回失敗したタイヤのウォームアップにも注意したのでパスされることもなく、逆にポジションを一つ上げることができた。トップのマシンには差を広げられてしまったけれど、自分たちができる最良のレースができた。ポイントも再び15ポイントプラスできたが、それによって今後のレースはウエイトハンデ+燃料リストリクターを装着されるのでもっと苦しいレース展開となるだろう。しかし、毎レースポイントゲットできるように頑張るだけだ。」

関口 雄飛 36号車ドライバー

「今回はタイヤ選択がとてもマッチしていて、最後の最後までプッシュし続けることができました。第3セクターでバックマーカーに出会うと当然ペースダウンしなくてはならないのですが、前が開ければ14号車が迫ってきても問題なく再び差を開くことができました。途中でNSXの8号車がストップをしているのは確認していました。その時点でトップとの差はかなりありましたけど、レースは最後まで何があるか分からないのでプッシュし続けました。連続の2位フィニッシュは良かったです。次戦は苦しい展開が予想されますが、シングルフィニッシュを目標にして頑張りたいと思います。」

吉武 聡 36号車エンジニア

「決勝レース直前の20分間の走行で、決勝へ向けての最終セッティングを確認し、本番へ臨みました。開幕戦でスタート直後に順位を落としてしまいましたが、今回はサッシャが注意事項を守ってくれて、きちんとタイヤを温めてスタートに臨んで、逆に順位をひとつ上げてくれました。ウエイトが軽いトップ2のマシンには差をあけられましたが、GT-Rの12号車との接戦を制してポジションをアップ。その後も安定したペースで走行してくれて予定通りにピットイン。セカンドスティントでもうひとつポジションを上げることができて、上出来の第2戦となりました。次戦はウエイトと燃料リストリクターが装着される、かなり厳しい戦いが待っているでしょう。その中でポイントゲットできるように頑張るだけです。」

東條 力 チーフエンジニア

「2位は優勝に匹敵するほどの素晴らしいレース結果だったと思います。エンジニアリング云々よりも二人のドライバーが本当に素晴らしいレースを展開してくれました。タイヤ選択も的中していて見事なマッチングをしてくれました。難欲を言えば、路面温度があと5℃くらい高かったらもっと良いパフォーマンスが発揮されたと思います。これでポイントが30点となってハンディを考えるとこれからのレースで勝つ事は事実上無理です。特にライバルにまだ軽いマシンがいる次戦、その次のレースは特に苦しいでしょう。しかし、この状況下で1ポイントでも加算していき、最終戦で勝つというのがチャンピオンへの道です。これからの5戦で耐えて、耐えてレースをして、最終戦で思いっきりパフォーマンスを発揮してもらいたいです。」

伊藤 大輔 36号車監督

「良いレースができたと思います。決勝に向けて細かくセットアップを詰めていき、その結果として得られた素晴らしい2位ですね。サッシャの前半のポジションアップ、そして後半の雄飛は非常に安定していて、なおかつ速いラップを連発してくれていた。NSXの8号車が順位を落とすという運にも恵まれましたけれど、それもレースです。ピット作業もミスなく順位を守れた。二人のドライバーが冷静に状況判断をしてドライブしてポジションを上げてくれているというのを感じられるし、チームとしてもドライバーの要求に対応できていて良い流れになっています。これから難しい、苦しいレースが続きます。その状況下でもポイントを積み重ねていきます。」

舘 信秀 総監督

「表彰台に立てたらな・・・。と思っていたらそれを実現してくれた最高のレースだった。トップ争いの一角が脱落したという運も味方したけれど、それもレース。その位置まで上り詰めていなかったら、この2位表彰台もなかった。開幕戦に続いての2位。これでポイントランキングのトップに立った。しかし、これがチャンピオンを約束してくれたことにはならない。これからが辛くて、我慢を強いられるレースが続く。耐えて戦い続けることで最後に笑えるのだから、常に戦う姿勢を崩さずに前に進むのみ。」